「美味しい食事」は、ただ美味しいだけでなく、何処で、誰と、どんなお話をしながら食べたかで美味しさの度合いは随分違います。今回の食卓は、北海道の大地から大切に育てられ贈られた食材をシンプルに調理し、お越しいただく沢山の方が交わり、北海道の風景や空気感もすべて一緒に食べていただけるようにと、心を込めて作りました。
秋深まる北の大地の、森、土、空、空気を詰め込んだものが、今日のお食事です。
料理人:大野梢、中本啓子、桑添野の子(宇井)、桑添達也
1976年生まれ。15歳で初めて北海道の大自然に触れ、数年後に南富良野の暮らしに身を置く。2004年にアウトドアガイドの夫と「有限会社リトルトリー」を設立、カヌーツアーやキャンプに食事をプラスしたスタイルのアウトドアトリップを行う。仕事柄、森や河原で料理をする機会が多かったがそんな場所で食べた物や空気感は何年経っても記憶に残るもの。トマムリゾート内にて営業の山小屋レストラン「Mt.cafe RAP」は6シーズン目を迎える。
北海道生まれ。大阪生まれの両親に育てられたので、道産子となにわっ子両方の気質を持つ。土井勝氏、善晴氏に師事。スローフードに出会い、今まで続けて来たことと結びつきより強く家庭料理の’心’の大切さ感じる。食材を作ってくれた人のことを思い、家族のことを思い作り、料理を作ってくれた人の事を思って食べる。先生の教え’味は人なり’は私の中心にあります。急がず、ゆっくりみんなに理解してもらえればと思ってます。
新得町の有機農家の娘として生まれ農作業を手伝ったり野山を駆け回り育つ。病院や保育園などで経験を積みながら管理栄養士の資格を取得。さらなる展開を求めイタリアとフランスに2年にわたり農村型ホテルやレストランや農場で働き料理とアグリツーリズムについて学ぶ。今年から故郷の新得町に戻り同じく食にずっと関わって来たパートナーと共にこの地の身近な人やものを大切にしていきたいという想いから新たな展開に向けて準備中。
仙台市の寿司屋に生まれる。赤ん坊の時から寿司を握る父の背中におぶわれ原風景は店の中。5歳から洗い物や出前を手伝い始め15歳から東京で修行を積む。兄は別の寿司屋を開店し自身も父の店を継ごうとしていた矢先、震災に遭い断念。札幌に移住した時、野の子と出会い今年結婚。新得の人々、土地、新鮮な食材と出会い、断念した寿司職人の腕を再び新しい形で生かす可能性が見えてきた。新得だからこそ出来るその夢に向かい準備中。