カルロ・ペトリーニ(スローフードインターナショナル会長)
ジャーナリスト、著者。1949年、イタリア北部の小村、ブラ出身。持続性のある食料システムの提 唱者で、1980年代にエコガストロノミー(環境に配慮した美食)を発表。1989年、20カ国の代表によりスローフード協会会長に選出され現在に至る。 スローフード運動のキーパーソンとして、2004年にはTime誌によって「ヨーロッパのリーダー」と紹介され、2008年、英ガーディアン紙「世界を救 う50人」にイタリア人で唯一選ばれた。
氏は長期的、国際的な視野から様々なプロジェクトを推進し、スローフードの発展に寄与してきた。食の総合的研究を行う初の研究機関、イタリア・食科学大学 の創立、世界150カ国・2000以上の食コミュニティと、小規模生産者、職人、シェフ、若者、研究者、専門家のネットワーク「テッラマードレ」創設に尽 力。世界各地、大小の食コミュニティ会議に参加し、欧米各国の大学で講義し、EUおよびFAO「食と農業の持続性関連会議」のメンバーでもある。持続可能 な開発、文化、美食、食と環境の関係について国内外の媒体に寄稿し、美食=食を慈しむ文化的行動が、ひいては食料問題を排することにつながると論じる。著 書「スローフード革命」(2005年)、「スローフード・ネーション—美味しい、きれい、正しい食の必要性」(2007年)ほか。