報告：川合 拓男
料理研究家でスローフード・ジャパン味の箱舟プロジェクト委員長の黒川陽子氏を講師に、「スローフード運動とは」と「味の箱舟とは」について映像を使いながら講演していただきました。 「味の箱舟」をお話しする前段として「スローフード」について成り立ち、活動の内容、世界や日本での展開について説明があり、その上でスローフード運動の一つである「アルカ（味の箱舟）」についてお話は繋がっていきました。
「あれ？いつもの美味しいピーマンじゃない！！」とある食事をきっかけにイタリアの在来種のピーマンが経済性・生産性に優れたオランダ産のピーマンに押されて消滅の危機にあることに気づき「美味しいピーマンを残したい！」という思いから今現在世界中に展開する運動につながったというストーリーはとてもわかりやすくその意義を伝えられ、残すべきものの「定義」について、そして日本全国にある「味の箱舟」に登録された食材に話が展開するのですが、限られた時間の中ですべての食材のストーリーをお話しするには時間があまりにも短かったのはもったいなかったと思うところでした。 また、このワークショップに参加された方々の会場内のセンターテーブルに綺麗にディスプレイされた「味の箱舟」をまじまじと見ている姿や５０分講演を聞き漏らすまいとする雰囲気に「味の箱舟」への関心の高さが感じられる講演となりました。