開催報告

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C-0 「おかげさまの札幌大会」

スローフード・フレンズ北海道 事務局長 すずき もも

 スローフード・フレンズ北海道の立ち上げから13年、その月日の間に、この会が紡いできた出会いや事柄、その集大成がこの8日間に注ぎ込まれたように思う。その最後の札幌大会は、あっという間に定員になった11月6日の生産地見学会から始まった。 前夜祭では北海道食材たっぷりのお料理を堪能していただき、スローフード八戸のリーダー河原木さんがシャンソンを披露してくださったりと素敵な時間となった。

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C-1 「キャベツ畑でつかまえて~生産地見学会」

報告:嶋田 直美

 〝キャベツ畑でつかまえて″は、札幌の名を冠した2つのアルカ、「札幌黄(玉ねぎ)」と「札幌大球(キャベツ)」を巡る半日旅。札幌農業の生き字引であるフレンズメンバー三部英二をナビゲーターに、生産現場を訪れ、それらを使ったお弁当を楽しむ豪華ツアーには、全国から18名が参加した。

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C-2 「前夜祭」

報告:小野木 朋子

 まず頭に浮かんだのが「行きたい!でも、高い…」。食材もシェフも素晴らしいからなのですが。TMで出費もかさみ、畑をやるため現金収入が少ない私にとっては…。友人も誘いましたが「ちょっと高いよね~。」と言われ。 ぎりぎりに「やっぱり、食べたい!」と決断。 仕事のため遅れて会場に。

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C-5 基調講演「北海道はどう進化していけばよいか」

報告:青木 誠雄

 開会式に引き続き、北海道立総合研究機構理事長 丹保憲仁さんによる基調講演が行われました。  北海道の人口は、私が生まれた1933年当時300万人だったのが、現在では550万人になって、また減ろうとしている。アジアの人口は2050年で ピークを迎え、以降、減少に向かう。 世界は大きくなり過ぎ、これ以上、人口が増える訳にはいかないが、人口が減ったときにどう暮らせばよいか。

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C-6 映画「千年の一滴 ~だし しょうゆ~」パネルディスカッション

報告:嶋田 直美

 映画「千年の一滴 だし しょうゆ」(監督:柴田昌平)は、日本人と自然との関係を、食を切り口に見つめるドキュメンタリー映画。 圧倒的な映像で見るものを惹きつける映画は2章からなり、第1章では、「だし」について、漁師・農家・禅寺・料亭・科学者など「だし」をめぐる人々の営みを追い、第2章では「しょうゆ」をはじめとする和食の“うまみ”がつまった調味料(しょうゆ・さけ・みりん・みそ)について、千年にわたって磨かれた職人たちの知恵と、麹カビによる和食創世のドラマを浮かび上がらせた。

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C-7 「北欧のシェフとスローフード」

報告:並川 敏万

 デンマークから、料理研究家でスローフードコペンハーゲン代表カトリーヌ・クリンケン氏に参加いただき、食事情やスローフード活動について、映像を交えて紹介いただきました。 デンマークでは、3食を家で作って食べるのが基本ですが、近頃「first cheep & easy早く安く簡単」が求められ、

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C-8 「自分を愛しはじめた小さなむら・まちの物語~イタリア・スローシティ」

報告:青木 誠雄

 島村菜津さんのお話には、50名近くの方が参加されました。 島村さんは、イタリアのスローフードやスローシティの取組を、美しい写真とともに紹介され、これからのまちづくりのあり方について、提言されました。 スローフードは、人と人との関係を食卓から変えようとする楽しい革命運動である。 食べ方を少し変えるだけで、家族や友だち、地域社会の関係が変わる。

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C-9 パネルディスカッション「たべものでつながる。ここがおらの居場所」

報告:青木 誠雄

 パネルディスカッションでは、野谷悦子さんのコーディネートにより、4人のパネリストが発言しました。 ○沼田町・産直グループ愛菜ママの堀直美さんからは、平成11年に、地区の友だち5人と一緒に始めた直売所「らんらん畑」が、母親世代に店番を手伝ってもらうことにしたことで、母親たちの生きがいになっていることや、

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C-10「絵本朗読&音楽 海から来た少女・イオマンテ」

報告:すずき もも

 食べる事の本質とあり方をいろいろな形で感じてほしいと選んだ絵本の朗読を、音楽をつけて読み聞かせをするユニットの「ムジカホッカイドウ」さんにお願いした。 読んだ絵本は前座に「海からきた少女」を本番に「イオマンテ」を。どちらもアイヌの食文化を背景にした物語である。

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C-11 「日本酒と日本の食文化」

報告:山口 美歩子

 ディスカッションプラザ(2F)にて、阿部ちあき氏、鎌田孝氏、井上宰継氏等の講師陣に以下の項目順にお話しいただきました。・テレビ、新聞、各種媒体で特集される日本酒・ブーム・マーケットを牽引しているのは女性・2012年5月、日本酒や焼酎を「國酒」と位置づけ海外展開を後押しする「國酒プロジェクト」が発足・2013年12月、「和食 日本人の伝統的食文化」がユネスコ世界無形文化遺産に登録

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C-12 「子どもの味の箱舟」

報告:宮脇 かおり

 子供たちにも味の箱舟を知ってもらい、未来につなげてもらおうと企画した子供ワークショップ。 子供14名、大人10名で開催致しました。 スケッチブック、コック帽、 子供アルカ冊子を手渡し開始。 まずは、 黒川 アルカ先生に分かりやすく味の箱舟とは?をご説明いただきました。 先生の問いかけに子供たちが答え、楽しい授業風景のようでした。

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C-13 「山から大地そして海へ、なが~い絵を描こう」

報告:すずき もも

 版画家でスローフード播磨のメンバーでもある岩田健三郎さんを講師に迎え、なが~い絵を描いた。 はじめに健三郎さんが播磨の食材の事、食べ物の事、絵を描く事を、柔らかな播磨言葉で皆に語りかける。 その間に徐々に人が集まり始め、お絵描きスタート。  

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C-14 「米とカカオの甘~い発酵」

報告:おおまち かおり

 米とカカオは国や文化は違うが発酵に深~く関わる農産物だ。札幌発酵研究所・南智征氏とカカオラボ・ホッカイドウ鈴木やすお氏を講師に、米とカカオの歴史的背景と発酵文化を紐解いた。  米からできる麹、最古に発見されたのは稲に派生する稲麹だ。

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C-15 「若者のプレゼンテーション」

報告:畑 裕子

 5団体の発表後、会場や団体間での質疑応答形式とした。 ① 学生インターンの活動として、6次化を行う中で農業者の苦労やどうすればよいのかが失敗と成功を繰り返す中で見えてきた。②北大という立地条件を生か し、大学内で農業を行い、食育活動を行っている。今後は販売も行いたい。

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C-16 「神おわす米~心の米・日々の米~」

報告:鈴木 秀利

 まず初めにドキュメンタリー映画「白姓」の上映からスタートした。米が日本人とって食べ物という部分だけではなく、心の拠り所や信仰との関係などを日本各地の米にまつわる人たちを映像としているものだった。それを見るといかに私たちの日常と米の結びつきが強いのかと思う。

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C-17 「大地のマルシェ」マルシェ&フード、カフェ&バー

報告:すずき もも

 会場内でマルシェとカフェをするなら「おいしい、きれい、ただしい」を体現するコンセプトをと、塚田宏幸さんのアイディアで「スローが考えるファストフード」というテーマで行いました。マルシェのフードではレストランシェフと生産者のコラボで、味わい深いファストフードが提供されました。

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C-18 「味の箱舟パネル展示」

報告:西尾 淳

 スローフード協会が推進する味の箱舟(通称:アルカ)には、北海道関連の5品(八列トウモロコシ、日本短角牛、札幌黄、まさかりカボチャ、札幌大球)を含み、日本全体で34品(H27.11時点)の登録がある。これらのアルカをそれぞれ登録に至る背景や特徴、生産地などの情報をまとめ、テッラ・マードレ・ジャパンin雲仙を実施時に作成したパネルデータを基に、新たに登録された品目を追加し、

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C-19 「スローフードって何?」

報告:西尾 淳

 スローフード協会が推進する味の箱舟(通称:アルカ)には、北海道関連の5品(八列トウモロコシ、日本短角牛、札幌黄、まさかりカボチャ、札幌大球)を含み、日本全体で34品(H27.11時点)の登録がある。これらのアルカをそれぞれ登録に至る背景や特徴、生産地などの情報をまとめ、テッラ・マードレ・ジャパンin雲仙を実施時に作成したパネルデータを基に、新たに登録された品目を追加し、

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C-20「味の箱舟って何?」

報告:西尾 淳

 スローフード協会で認定している、味の箱舟(通称:アルカ)に関して、スローフードジャパンのアルカ担当 黒川さんから、その意味、趣旨、決まり、推進する意義などを語っていただき、日本における34品のアルカ、1品のプレシディオの紹介を行った。 また、その後北海道関連アルカ5品の内、日本短角牛生産者と八列トウモロコシの生産者の高橋さん、川合さん、パン加工者の荒川さんとのトークショーを、

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C-21 「北海道のスローフード」

報告:西尾 淳

 北海道においてスローフード・フレンズ北海道(以下、SFフレンズ)、スローフードしむかっぷ(以下、SF占冠)がどのような活動をしてきたかについて、SFフレンズのサブリーダー西田さんと、大町さんとの掛け合いによるトークセッションにより話を行った。北海道でのスローフードの活動は13年前に帯広を拠点にスタートし、現在会員数はSFフレンズ、SF占冠を併せて140~150名程度で構成されている。

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C-22 「北国の伝統野菜」

報告:西尾 淳

 札幌市農政部長の三部さんから北海道における農業の始まり、そして北海道関連の味の箱舟(通称:アルカ)における「札幌黄」「札幌大球」「まさかりカボチャ」に関する来歴、特性、歴史的価値を説明した。また、その後、各生産者の大萱生さん、高田さん、鈴木さんとのトークショーを行い、三部さんの司会進行のなか、生産や産地の現状、それぞれの作目の強みと弱みなどを語っていただいた。

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C-23 「スローミュージック」

報告:西尾 淳

 スローフードの考えは食事だけにとどまるものではなく、その「スロー」の考えは生活を豊かにするための機会を提供し、文化芸術を楽しむゆとりを得る。 北海道の空の様に、透明感のある声、心地よい空間に吸い込まれる様な唄と素朴さの中に表現された繊細な音で聴いた者を魅了する、大阪出身、北海道在住のシンガーソングライターchimaさんに「chimaが贈るスローな音楽」として、アコースティックギターによる演奏をしていただいた。当日も運営が慌ただしく忙しい状況であったが、一時のご褒美のような休憩時間であった。

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C-24 「味の箱舟の未来」

報告:西尾 淳

 札幌市農政部長の三部さんから未来アルカとして、今後味の箱舟に登録していきたい品目として、ラワンブキ、函館赤カブなどについて説明を伺ったうえで、スローフードジャパンの味の箱舟プロジェクト委員長の黒川さん、スローフード・フレンズ北海道の代表 湯浅さん及び会員で生産者である川合さんを交えて語っていただいた。

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C-25 ワークショップ「親子でお赤飯をつくろう」

報告:範國 有紀

 北海道のもち米と小豆を使い、日本の伝統食”お赤飯”を親子で作ることでその美味しさと文化を伝えていきたいとのことで開催したワークショップ。 調理室の都合で会場が離れてしまい人が集まるかと心配しましたが、当日は8組、16名が集まりました。 小豆を使って蒸篭で蒸すお赤飯、ハイビスカスティーでほんのりピンク色に炊いたもち米で作るおはぎ、北海道ならではの甘納豆のお赤飯を講師の辻本宣子先生に楽しいお話を交えながら教えていただきました。

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C-26 「全国リーダーズ会議」

報告:すずき もも

 このテッラ・マードレ・ジャパンの開催最終日に「全国リーダーズ会議」が行われた。このリーダーズ会議はスローフードインターナショナルに参加している全国のコンヴィヴィウムのリーダーが一同に集まる会議だ。今年(2015)の夏からスローフード・ジャパンの体制が変わり、この会議がスローフード・ジャパンの唯一の最高意思決定会議となった。

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C-27 「大地のレストラン」

報告:塚田 宏幸

 最終日、最後の企画として、北海道大学内のファカルティハウス「エンレイソウ」にて行われたランチイベント「大地のレストラン」。スローフードにかかわるスローなシェフが集い、土地にまつわる食材でコラボランチを用意した。参加店は札幌からカンティーナスズキ、カプリカプリ、ブラッスリーコロン、ゲストに播磨のオステリアバルキーニョを迎えた計4店舗。

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C-28 札幌大会その他

報告:いのだ まさこ・黒川 文恵

あとがき:スローフード・フレンズ北海道 事務局長 すずきもも

 「おはようございます!」「楽しんできてください!」会場の入り口で学生の元気な声が響く。 チケットを持っている人、持ってない人、現金払いの人…受付には様々な入場者が列を作る。 お金も扱う。 落し物、問い合わせ、時には苦情も集まってくる。 地味だけれど速さと正確さ、そして笑顔が求められる部門だ。

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