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A-4 「開会記念講演会」

報告:すずき もも

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 川合くんのトランペットの音から始まった開会式。優子さんのじんわり心に染み渡る挨拶、市長と十勝毎日の林会長など来賓のご挨拶。そして カルロ・ペトリーニのビデオレターに続き、2012年と2014年のテッラ・マードレ世界大会に参加した塚田宏幸さんが、日本の食を提供した事など写真を交えて発表した。 そして、記念講演のゲストには故菅原文太さんの奥さまで農業者でもある菅原文子さんをお迎えし、聞き手は菅原文太さん夫妻と親交のある高橋祐之さんが務めた。
 「笑われ、あきれられ、喜ばれ。 私たちの無農薬農業~大地に生きて”菅原文太”の蒔いた種」と題され、笑いあり、感心し、考えさせられる事盛りだくさんのトークセッションは文子さんのストレートな言葉にしばしば高橋さんもたじろぎながら行われた。
 文太さんと文子さんが山梨県で農業を始めたきっかけは、市井に生きる人たちの話を良く聞く山梨県の前知事との出会いだそうだ。 当時、農地を探していたお二人に、この当時の知事が山梨県への移住を勧めてくれて、居を移すことになったのだという。また文太さんががんを患い、食べ物、空気、水の良いところに住みたかったのだそうだ。 菅原文太さん夫妻が地域に入った事で大きく意識が変わり始めりんごの木村さんはじめ様々な農業者とのフォーラムも開いた。「野菜はつくづく美しい。この美しい野菜を味あわせてあげたい。 また、回りの環境も美しくしてほしい。 農業の文化度を上げていかなくては」といい、農業は「人、天候、知恵」であり、額に汗して働く事の尊さを話した。さらに話題は認知症のこと、TPP、平和運動、家庭のあり方、子どもが育つ環境の事など、多岐に渡り、あっという間に1時間が過ぎてしまった。
 講演の中で、「最後まで自立し、考え、覚悟を決めて働き続ける気概を持って」という文子さんの話に、私は大きくうなずいた。農業だけでなく、自分の人生の根っこをおろし、耕し続けるのはどの人生も同じだ。どこで、どんな風に、何を持ってなのか。 私の人生の畑にも種をしっかり蒔かれ、鍬(活)をいれられてしまった講演会だった。

プログラム詳細

A-4 記念講演会「笑われ、あきれられ、喜ばれ。私達の無農薬農業」〜大地に生きて”菅原文太”の蒔いた種〜