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C-19 「スローフードって何?」

報告:西尾 淳

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 一般の方々を対象に、スローフードとは何か?というテーマで、スローフード国際評議委員の石田さんと、大町さんとの掛け合いによるトークセッションで始まった。イタリアが発祥の活動で、カタツムリのマークがロゴになっている。80年代に、特にチーズの質が落ちてきたが、グローバル化により先進国はおいしくない食物を食べさせられてきていることに危機感を持っていた5人のイタリア人が、ローマにマクドナルドができることに対して面白い戦いを国際的に起こしたことがきっかけとなっている。「スローフード」のようにイタリア人が母国語ではなく、英語を用いていることは珍しい。食物の喜びは人権の問題であるとし、隣国のフランスともうまく関係性を保つため、あえてスローフード宣言文をパリで行うなど地道に活動を広げてきており、全世界で約10万人の会員を抱える団体になった。スローフードは「ボーノ(おいしい)・プリート(きれい)・ジュスト(ただしい)」という理念を掲げている。2年に一度「テッラ・マードレ」と食の祭典である「サローネ・デル・グスト」を開催し、世界中のチーズやワインや、パン、加工物が25,000m2のブースに集まり、5日間で計22万人が訪れるなど、世界的に活動を広げている。その他、ミラノ万博での「豆」や展示の「仕掛け」などについて、モニターに映像に映しながら最新の話も交えてお話しいただき、盛況のうちに会は終わった。

プログラム詳細

C-19 「スローフードって何?」