報告:西尾 淳
スローフード協会で認定している、味の箱舟(通称:アルカ)に関して、スローフードジャパンのアルカ担当 黒川さんから、その意味、趣旨、決まり、推進する意義などを語っていただき、日本における34品のアルカ、1品のプレシディオの紹介を行った。 また、その後北海道関連アルカ5品の内、日本短角牛生産者と八列トウモロコシの生産者の高橋さん、川合さん、パン加工者の荒川さんとのトークショーを、札幌市農政部長の三部さんの司会進行で進めた。アルカは各地域で守り食べられてきた固有在来品種を、そのものが特別おいしいことなどの5つの選択基準と、遺伝子組み換えでないことなど2つの禁止事項で定めており、その名前は「ノアの方舟」に由来される。アルカの取組のきっかけはイタリアにおいて地域で生産し、食べられてきたピーマンが、いつの間にかオランダ産に押されてきたことから、従来のピーマンを何とかして守ることから始まった。 各生産者については、アルカに登録されたことにより、メディアに取り上げられるなどの成果があった一方、ブランド化を図ると需要過多になり生産が追い付かず、反対に無理に需要に応えようとすると質を保ちにくくなることなどの課題について話がでた。 加工者側としてもそのおいしいものがあっての加工であり、加工することでアルカを残していきたい等の思いが語られた。